外壁塗装の時期|塗装に最適な年数と季節を3つのポイントで解説

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飛び込みの営業マンから「そろそろ外壁塗装の塗り替え時期ですよ」と言われたことはないでしょうか?

もしくは、ご近所さんの外壁塗装工事を見て「我が家も塗り替え時期なのかな」と気になっていませんか?

外壁塗装はめったにするものではありませんよね。

そのため多くの方はこんな疑問を持つようです。

・ムダなお金は払いたくないなぁ。そもそも我が家の塗り替えって本当に必要なの?

・外壁の塗り替えをするとしてもどんなタイミングでどんな時期にやればいいの?

でも、大丈夫!ご安心ください。

実は、たった3つのポイントを知っておくだけで、あなたの大切なマイホームの外壁塗装の時期(タイミング・最適な季節)がわかるようになります。

この記事では、施工実績11,000件のリフォーム博士が、次の3つのことについて丁寧に解説しています。

ポイント1 新築から何年で外壁塗装が必要になるのか?
ポイント2 外壁がどのような状態だと外壁塗装が必要になるか?
ポイント3 外壁塗装をするのに最適な時期はいつか(季節・環境)?

最後まで読んでいただければ、あなたも最適な時期に外壁塗装が行えるようになります!

そして、ムダな出費を抑えられる可能性がグッと高まるでしょう。

大事なマイホームが綺麗で長もちできるようにお役立てください。

1.外壁塗装が必要なタイミングがわかる3つの基準

外壁塗装が必要になる時期

この章では、無駄な出費を抑えるために知っておきたい外壁塗装の必要になる判断基準を解説します。

外壁塗装が必要な時期だと判断するには、次の3つを基準としましょう。

判断基準(1):マイホームの築年数

判断基準(2):外壁の劣化状態(見た目)

判断基準(3):外壁塗装に使用された塗料の種類

それでは、順番に解説していきます。

判断基準(1):築年数で判断する 築後5−8年で外壁塗装が必要になるのは一般的な塗料の耐用年数が5−8年のため

新築の場合は、築後5-8年が一つの目安になります。

既築の場合は、最後の塗り替えから5-8年が目安です。

どうして5−8年が目安になるのかと言うと、一般的に使われる安価なアクリル塗料の耐用年数が5−8年になるからです。

もちろん、高耐久性(長い耐用年数)の塗料であれば塗り替え時期も、その分長くなります。

つまり、塗り替えのタイミングは「築年数」ではく「塗料の耐用年数」で目安とするのが適切です。

しかし、マイホームにどんな種類の塗料が使われたのかは、ベテランのプロが見ても判断できない場合もあります。

その場合は『外壁の劣化状態を見て触って判断する』ことになります。

次の章では、外壁の状態別の判断基準について解説します。

新築時の契約書や設計図面などでお家に採用されている塗料がわかれば、大体の目安をつかむことができます。ご自宅にある家の図面に、記載していると思いますのでご確認ください。

判断基準(2):見て触ってわかる!4つの外壁の塗り替えサインで判断する

外壁の劣化症状は、艶落ちや変色から始まり、次第にチョーキングやヒビ割れといった症状に繋がります。

また、同じ築年数であっても立地条件や環境によって劣化の症状や速度なども変わる事があります。

この章では、次の4つの視点で『外壁の劣化症状』を解説していきます。

・どんな症状なのか?

・どうして起こるのか?

・そのままにしておくとどうなるのか?

・どんな対処法があるのか?

あなたのご自宅の外壁と近い症状はどれでしょうか?

外壁の劣化症状(1):チョーキング・色褪せ(いろあせ)

外壁チョーキング

壁を手で触って白い粉のような物がつくことを「チョーキング」といいます

チョーキングとは、指で外壁をなぞり白い粉がつくことです。

防水効果の切れ始めで代表的な塗り替えのサインです。

「白亜化現象」「粉がふく」とも言われます。

・チョーキングはどうして発生するの?

様々な理由がありますが、主な理由は紫外線です。

外壁は、紫外線を受け続けています。そうすると光沢が劣化し変色、退色が進みます。

色褪せた状態で、劣化が進むと顔料が析出して表面が粉化(チョーキング)を起こすのです。

・チョーキングや色あせをそのままにしておくとどうなるの?

『塗料のふくれ』や『ヒビ割れ』が発生します。

『チョーキング』は、その一歩手前の状態です。

・チョーキングや色あせの対処法は?

一番のおすすめは外壁の再塗装です。
塗り替えの際は、色褪せがわかりにくい色にすることをおすすめします。
色褪せがわかりにくいカラー 白、黒、青
色褪せがわかりやすいカラー 赤、緑、紫、黄色

 

外壁の劣化症状(2):「ヒビ割れた」外壁

外壁ヒビ

外壁のヒビ(ヒビの程度によっては外壁塗装で対応可能)

・「ヒビ割れ」はどうして発生するの?

いくつかの原因があります。

 

その⑴:塗料の種類によるもの。厚膜の塗料や通気性の悪い塗料を使うと発生します。

その⑵:経年劣化によるもの。劣化で塗料の付着が弱くなると「ヒビ割れ」が発生します。

その⑶:不適切な工事によるもの。塗装の際に外壁に水分が残っていたり、湿気の多い時期に施工すると発生します。

・ヒビ割れ」をそのままにしておくとどうなる?

外壁の下地が著しく傷みます。

なぜなら、塗料の膜は、基本的に空気や水を通します。

そのため、劣化が進行した部分から水が内部へどんどん浸透し、大切なマイホームの傷みを早めてしまいます。

「ヒビ割れ」の対処法は?

クラックスケールを使ってヒビ割れ幅を測定し補修方法を決める必要があります。

⑴クラック幅の狭い場合・・・樹脂モルタルやセメントフィラーを使って割れた部分を埋める

⑵クラック幅0.5㎜幅以上の場合・・・割れの部分を中心にしてU字溝(幅10㎜×深さ10㎜)を作りシーリング材を充填する

 

外壁の劣化症状(3):「ふくれ」外壁

外壁ふくれ

外壁のふくれ

・「ふくれ」はどうして発生するの?

水分が侵入し温度が上昇した際に気化してふくれが生じます。

外壁のヒビ割れた部分から塗膜の劣化により付着が弱くなるからです。

・「ふくれ」をそのままにしておくとどうなる?

ふくれや剥がれている面積をさらに広げてしまいます。

雨水が外壁内に浸透し劣化が進むと、下地の傷みが悪化します。

「ふくれ」の対処法は?

基本的に、外壁の下地から直す必要があります。

次の3つの工程で補修を行います。

(1)劣化している箇所を削る

(2)外壁の下地を調整する

(3)再塗装を行う

外壁の劣化症状(4):「藻」や「カビ」が発生した外壁

外壁藻

外壁に付着した藻やカビ

「藻」や「カビ」はどうして発生するの?

浴室や北側の壁などの風通しが悪いところで発生します。

材料や付近にある樹木など栄養源にして光合成により繁殖することになります。

・「藻」や「カビ」はそのままにしておくとどうなる?

時間が経てば経つほど、外壁の黒ずみは広がっていきます。

梅雨に猛繁殖したカビの死骸が黒ずみとなって残るためです。

カビ菌はカビの死骸も栄養素として翌年の梅雨に猛繁殖するサイクルを繰り返します。

「藻」や「カビ」の対処法は?

一般的に次の流れで対処をします。

 

(1)洗浄剤で洗う
(2)アルコール系防藻剤を塗布する
(3)下塗剤を塗布する

 

しかし、処置をしたとしても完全にカビを抑える事はできません。

なぜなら、絶対的な効果がある殺菌剤は存在しないためです。

そのため「環境が同じならば、いずれは再発する」と認識をしていた方がいいと思います。

重要なポイントは、症状を過小評価しないことです。
外壁の劣化は虫歯と同じように、症状が出てから時間が経つほど大切なマイホームの内部に侵食していきます。
軽度なうちに手を打つのが大事です。

判断基準(3)【上級編】:塗料の種類別耐用年数(お家に使われた塗料の品質)で判断する

もしも、建築図面や契約書(仕様書)などであなたの外壁に使われた塗料がわかっている場合は、塗り替え時期の一つの目安にすることができます。

塗料は種類によって大まかに耐用年数が決まっていますのでご参考にしてください。

塗料の種類別耐用年数の目安

塗料の種類  耐用年数の目安  費用感 備考
アクリル塗料 5~7年 安い 塗料の中では一番安価な塗料
ウレタン塗料 7~10年 やや安い 付帯部分に多く使われる塗料
シリコン塗料 10~15年 普通 ウレタンより耐久性が高く市場では一般的
フッ素系塗料 15~20年 やや高い 高耐久塗料として人気が高く費用対効果が良い
無機系塗料
(セラミック)
20~30年 高い 超高耐久塗料。長く住宅を守り付加価値もあり

ちょっとまった!プロが教える耐用年数の注意点

一つご注意いただきたい点は、塗料の耐用年数は一定の条件下での目安ということです。

例えば、車の燃費をイメージしてください。

カタログにはガソリン1リットルで30km走ると書いてあっても、渋滞の多い街中で乗る場合と高速道路では燃費が大きく異なることをご経験されたことはないでしょうか。

塗料の耐用年数も、塗装した職人の腕前や、建物の周辺環境などで大きく変わります。

そのため「判断基準(2):見て触ってわかる!5つの外壁の塗り替えサインで判断する」でご紹介した、外壁の劣化症状が現れていれば塗り替え時期のサインだとお考えください。

2.外壁塗装に最適な時期(季節)とその理由

外壁塗装に最適な季節のカレンダーあまり知られていないことですが、塗装には最適な季節と、塗装に向いていない季節があります。

同じ費用を払うならば、当然ベストな時期に塗り替えをしたいものですよね。

この章では、塗装の季節的なタイミングについて理由と注意点を詳しく解説していきます。

2-1.外壁塗装に「春」と「秋」がベスト!最適な季節に塗装を行う3つのメリット

塗装に最適な季節は「春(3月〜5月)」「秋(9月〜11月)」です。
それでは、なぜ春と秋が塗装に最適な季節なのでしょうか。

それには次の3つの理由があります。

理由(1):カラッと晴れた日が多く塗料の乾きが良いため綺麗に仕上がる

湿度が低く、気温も高いため塗料が早く乾き綺麗に仕上げることができます。

理由(2):作業時間が長いため塗装工事の期間が短く済む

春と秋は作業時間が長くとれる為工事期間が短く済みます。

気温も安定しており朝露が残ったり夜露の影響を受けにくい。

理由(3):工事中も快適に過ごすことができる

外壁塗装時に必須作業となる「養生工事」ではご自宅の窓などを専用のビニールで汚れないように

ふたをしていきます。

工事期間中は最低限の換気ができる状態になりますので真夏の暑い時期に比べると気温が安定しているこの時期が在宅中の過ごし方も快適といえるでしょう。

次に塗装が向かない季節とその理由を解説します。

2-2.外壁塗装に「夏」と「冬」が向かない理由と工事をしてもらう場合の注意点

「夏(6月〜8月)」と「冬(12月〜2月)」は外壁塗装に適した季節ではありません。

なぜなら、気温と湿度の関係で塗装の仕上がりが綺麗になりにくいからです。

「夏」と「冬」には、塗装に不向きな次の3つの条件に当てはまる日が多いのです。

こんな日は塗装に要注意!3つの天候(気温)条件

塗装に向かない天候条件(1):気温が5度以下の日
塗装に向かない天候条件(2):湿度が85%を超える日
塗装に向かない天候条件(3):結露や霜がおりてきてる日

塗装場所の気温が5℃以下、湿度が 85%以上又は換気が適切でなく結露するなど塗料の乾燥に不適当な場合は、原則として、塗装を行わない。

やむを得ず塗装を行う場合は、採暖、換気等を行う。

国土交通省:「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 P.227 18章1節6項 施工管理」 より引用

では、この3つに当てはまるとどうしていけないのでしょうか。

順番に解説していきましょう。

塗装に向いていない理由(1):気温が5度以下の日は塗料の乾きが悪い

気温が低いと、次のようなことが起こります。

  1. 塗料の乾燥が悪くなる
  2. 最悪の状態は凍ってしまうことも
  3. 乾燥が悪ければ硬化不良が発生し塗装が剥離する原因になる

特に水性塗料は乾燥時間もしっかりと必要になりますので注意が必要です。

塗装に向いていない理由(2):湿度が85%以上の日は仕上がりが悪くなる

1.塗料に水が混じり本来の耐久性が失われる

2.塗りたての壁に雨がつくと仕上がりに水玉模様が残る

3.後に塗膜剥離やひび割れが発生する

塗装に向いていない理由(3)結露や霜がおりる日は仕上がりが悪くなる

1.塗装後にしわや、ちぢみが発生することがある

2.乾燥不良で時間が経っても塗膜が乾かない

3.乾燥後に塗膜に艶がなくなる

しかし、やむを得ず「夏」と「冬」に塗装工事を発注する場合もあるかも知れません。

その場合の工事をしてもらう場合の注意点をしっかり理解することが必要です

「夏」と「冬」に工事をする場合は、

気温が5℃以上の晴れた日に塗装をしてもらう

朝露、夜露が残る場合は朝からではなく気温が高くなるお昼からの施工にしてもらう

この2つを注意して工事をしてもらうようにしましょう。

3.安心できる業者の10のチェックポイント

ここまで外壁塗装の劣化状態と時期の目安を解説しました。

そこまで理解したら次はどこの業者に依頼するかが重要なポイントになります。

最終的には直接会ってみての判断にはなりますが最初の段階である程度業者を絞れるように優良業者に多い共通する特徴を10つ紹介します。

⑴お店の所在地、連絡先がはっきりしている

⑵自ら訪問して仕事を取ろうとしない

⑶大幅な値引きをしない(今だけ。~まで契約で。モニター割引など)

⑷専門的な資格や知識をもったスタッフが在籍している

⑸契約を急がせない

⑹施工後のアフターサービスの仕組みがある

⑺保証がある

⑻見積もりの項目がはっきりとしている

⑼複数の選択肢を提案してくれる

⑽営業マンが現場の職人と面識がある

あくまで判断基準ですがまずはこの10つのポイントを満たす業者を探してみましょう。

★まとめ

いかがでしたでしょうか。
外壁塗装をする時期についてご理解いただけたでしょうか。

外壁塗装が必要なタイミングは、次の3つを基準とすることをお伝えしました。

判断基準(1):マイホームの築年数

判断基準(2):外壁の劣化状態(見た目)

判断基準(3):外壁塗装に使用された塗料の種類

簡易に出来ることとしては、判断基準(2)の「4つの外壁の塗り替えサインで判断する」を参考に、お家の外壁を確認されるといいでしょう。

外壁の劣化症状が現れていれば塗り替え時期のサインだとお考えください。

外壁塗装に最適な季節は、「春」と「夏」です。

その他の季節に塗装工事をする場合は、注意点の塗装業者の選び方に気を付ければ大丈夫です。

安心できる業者を選び失敗しない外壁塗装をしましょう。

この記事を読んでいただき、ムダな出費を抑えるヒントになれば幸いです。

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