寒い季節になると毎年話題になるヒートショック問題。
厚労省のデータによると、毎年14,000人以上の方がお亡くなりになっているようです。
ご自分やご家族のヒートショック対策をお考えのあなたは、こんな悩みはないでしょうか。
・ヒートショックが危険なのはわかるけどあまりお金をかけたくない!
・何をすればヒートショックの対策になる?
・ヒートショック対策にはどんな暖房機器がいい?
・ヒートショック対策のリフォーム費用はどれくらい?
この記事ではそんな悩みを解決できる『ヒートショックの対策』について下の3つのポイントで解説していきます。
(1)お金をかけずにできる対策
(2)暖房機器を使い対策する方法
(3)リフォームで対策する方法
最後まで読めばヒートショック対策についての正しい知識がつき、ヒートショックに心配になることなく健康に毎日を過ごせるようになります。
つまり、温度変化の差を無くす『温度のバリアフリー化』ができるようになります。
是非、最後までお付き合いください。
目次
1. 今日からできるヒートショック対策
この章では今日からできるヒートショック対策について解説します。
まずはじめにヒートショックについておさらいしましょう。
ヒートショックとは、気温の低い屋外から暖かい屋内への移動や、暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる急激な環境温度の変化によって、血圧が上下に大きく変動することをきっかけとして起こる、健康被害の総称です。
全国健康保険協会お役立ち情報より引用
つまり、部屋と部屋の温度差を小さくすれば対策が可能です。
この章では、日常生活で欠かせない次の3つの場所を例に、具体的な注意点と対策を紹介します。
・お風呂場(入浴時)
・トイレ
・寒い冬場の外出時
1-1. お風呂場(入浴時)の注意点や対策
家庭内で、ヒートショックの事故が最も多く発生する場所は浴室です。
厚生労働省の調査によれば、交通事故の死者数を超えるまでになっています。(画像参照)
寒い日は、暖かいお風呂に入って体の芯まで温まりたいですよね。
しかし、事故が起きては最悪です。
そこで、お金をかけず今日からすぐにできる10個の工夫をご紹介します。
少しでもヒートショックの原因を遠ざけましょう。
- 入浴前に湯船のフタをあけて湯気で暖める
- 入浴前にシャワーのお湯で浴室を暖めておく
- 入浴前に血圧を測ってから入浴する
- 入浴前後に水分補給をする
- 入浴時間は10分以内にする
- お湯はりの温度は41℃以下に設定しておく
- 食事直後や飲酒時は入浴はしない
- 高齢の場合は1番風呂ではなく2番風呂にする(浴室が温まっている為)
- 高齢の場合は一人での入浴は控え、家族に一声かけるようにする
- 浴槽から急に立ちあがらないようにする
どれも、簡単にできそうなものばかりですよね。
まずはこの10個を実行しましょう。
1-2. トイレでの注意点や対策
トイレの空間は常に暖房をつけてる環境ではない為、多くの家庭のトイレは気温が低くなってます。
特に深夜、早朝のトイレは温度差が大きく開いているため注意が必要です。
- カーテンを付けるなどの断熱対策をする(窓から冷気がはいらないようにする)
- リビングなどからトイレへの移動時は上着を着用したりなどの工夫で体を温かくする
- 暖房便座じゃない場合は便座カバーをするなどをして便座をて温めておく
- 排泄時にいきみすぎない(いきむことで血圧があがることがあります)
いざという時の為に手摺などの補助器具があると便利です。
1-3. 寒い冬場の外出時の注意点や対策
室内から屋外の温度差にも注意が必要です。
1.ちょっとだからと油断せずしっかり防寒する
2.厚手の靴下やマフラーをするようにする
日頃から暖かい場所から寒い場所への移動は細心の注意をはらい行動しましょう。
2. 暖房機器でヒートショック対策
この章では暖房機器を使ったヒートショック対策を紹介します。
暖房機器と言っても、工事が必要なものから、コンセントを入れるだけで動くものまで多数あります。
場所によっておすすめの暖房機器とその理由を紹介します。
2-1. 浴室の暖房機器の設置には10~20万円の費用が必要
浴室内に暖房機器の設置をする場合、取付工事が必要になります。
暖房機器の種類も主に電気とガスがありそれぞれにメリット・デメリットがあります。
浴室暖房に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
2-2. 脱衣室・トイレへはセラミックファンヒーターがおすすめ
セラミックファンヒーターとは、電気を使い温風で暖める暖房機器です。
セラミックファンヒーターは狭い場所の一時的な暖房には向いてますが広い場所で部屋自体の温度を上げるのには不向きです。
脱衣室やトイレにセラミックファンヒーターがお勧めな理由は以下の通りです。
・速暖性に優れている(滞在時間が短い場合が多いので)
・狭い場所でも置けるコンパクトサイズな商品が多い
・コンセントだけあれば設置可能なのでお手軽
・ガス、石油を使わないので安心
・空気清浄機能、脱臭機能、加湿機能がついている機器もある
・人感センサー付きの機器もあり省エネ
※電気代目安は1時間当たり15円~27円程になります。
3. リフォームでできる4つのヒートショック対策
この章ではリフォームでできる4つのヒートショック対策を場所別に紹介します。
・浴室をユニットバスにリフォームする
・脱衣室のコンセントの位置を見直す
・二重窓にする
・内装をリフォームする(内装のタイルを壁紙にかえる)
順番に解説します。
3-1. 浴室を保温性の高いユニットバスへリフォーム(81万~100万円)
昔ながらのタイル張りの浴室は冬場になるとお風呂に行くのが嫌になるぐらい寒くなりますよね。
ユニットバスにリフォームすることで下の写真のように『天井・壁・床』の断熱効果が格段に向上します。
また同時に暖房機器の取付も可能なのでヒートショック対策になる温度差は改善することができます。
断熱効果以外にも浴室リフォームには次のようなメリットがあります。
・脱衣室から浴室への段差を解消できる(バリアフリー)
・床が滑りにくくヒヤッとしなくなる
・浴槽がまたぎやすい高さになる
・防水性に優れ漏水のリスクが低い
・汚れが付きにくくカビが生えにくく掃除がラク
費用はかかりますがヒートショック対策にもなりメリットがたくさんあります。
浴室リフォームに必要な費用相場はこちらの記事をご覧ください
3-2. 脱衣室リフォームでおすすめの3つのヒートショック対策
お風呂リフォームとあわせて工事する場合が多く工事する際は、壁、床、天井などに断熱材を入れることで断熱対策ができお部屋の温度差が緩和されヒートショック対策になります。
なお、断熱工事は一般的な脱衣所使う材料や空間の広さによって20~50万円の費用がかかります。
しかし、滞在時間が短い脱衣室へそこまでの費用はかけたくないというのが本音ではないでしょうか
そこでなるべく少額でできる脱衣室リフォームを3つ紹介します。
対策1.暖房機器の設置を前提にリフォームの際にコンセントの位置を使いやすい場所に移動する
対策2.窓がある場合は二重窓にする
対策3.内装をリフォームする(内装のタイルを壁紙にかえる)
対策1.コンセントの新設または移設(1~2万円)
脱衣室に暖房機器を置く前提で使いやすい位置にコンセントを移動します。
または増やします。
※内装工事を同時にしない場合は電気配線が露出する可能性があります。
対策2.窓を二重窓にする(5万~15万円)
窓を二重窓にすることで断熱性がアップします。
対策3.内装をリフォームする(10万~20万円)
築年数が古いお家は脱衣室の壁や床がタイル仕上げになっている家があります。
その場合は浴室同様一度解体して内装材をかえることで断熱性があがります。
3-3. トイレリフォームでおすすめの4つのヒートショック対策
トイレリフォームでのおすすめヒートショック対策は次の4つです。
対策1.和式から洋式へリフォームする
対策2.内装をリフォームする(内装のタイルを壁紙にかえる)
対策3.便座を暖房機能のあるものにかえる
対策4.窓を二重窓にする
対策1.和式の場合は洋式へリフォーム(35万~45万円)
和式トイレの場合は排泄する時の体勢もきつく血圧が上がる可能性があります。
洋式にリフォームすることで改善されます。
対策2.内装をリフォームする(10万~20万円)
築年数が古いお家は脱衣室の壁や床がタイル仕上げになっている家があります。
その場合は浴室同様一度解体して内装材をかえることで断熱性があがります。
対策3.暖房便座がない場合は暖房機能のある便座に取替える(2万~5万円)
便座カバーをする方法もありますが、暖房付き便座にかえることですっきりします。
対策4.窓を二重窓にかえる(5万~15万円)
窓を二重窓にすることで断熱性がアップします。
まとめ
ここまでヒートショック対策について次の3つのポイントにそって解説してきました。
(1)お金をかけず注意することで対策する方法
(2)暖房機器を使い対策する方法
(3)リフォームで対策する方法
それぞれをしっかり理解してヒートショックが原因で起きる事故を1件でも少なくできるようにと祈ってます。